top of page

ゼミ生訪問記その2

  • 2017年2月22日
  • 読了時間: 3分

 日本を発ってから10日、ブラジルでの調査滞在を終え、グアテマラに入りました。アトランタからは3時間半のフライト、機内からは、都市を取り囲むようにして連なる山々が見えます。古代マヤ文明の遺跡や、山岳地帯を利用したコーヒー栽培で有名な国です。

「たびレジ」に登録しておくと、外務省の安全情報が定期的に送られてくるのですが、その内容に驚きます。〇月×日、首都グアテマラシティの△地区で、バスが強盗により襲撃され、乗客がその強盗を銃撃、強盗は乗客によるリンチで死亡とか、〇月×日、△日地区で、警官が銃撃され、応酬した警官と銃撃犯との間で銃撃戦が発生、流れ弾に当たった露天商が死亡、といった具合です。マフィアによる犯罪が多いようで、こうした犯罪のなかには、刑務所から電話で行われているケースもあるようです。地元の人に聞けば、収監されている受刑者は、刑務所の監視を買収し、携帯電話を所持し(なかには、刑務所内に家を建ててしまった事例も!)、脅迫電話をかけて、金を巻き上げる(断った場合は、殺害、誘拐)のだそうです。グアテマラがたどってきた歴史と現在の治安状況の関係を思い、根の深い問題だと考えさせられます。

 宿泊したのは、首都の西に位置する古都アンティグアで、この地域は街丸ごと世界遺産に指定されています。石畳やカラフルな外壁、古都の繁栄を偲ばせる建造物、南にそびえるアグア山など、魅力たっぷりです。景観を維持するために、某ハンバーガーチェーンの店舗も一見するとそれとわからないような店の作りになっています。1500メートルの高地にあり、気候は冷涼、ブラジルが暑かった分、とても快適に過ごしました。

 さて、前置きが長くなりましたが、グアテマラには、青年海外協力隊として12月からここで活動を開始した11ksの中山紀子さんを訪ねに来ました。中山さんは、アンティグアからさらに西にあるパナハッチェルという町で「青少年教育」のプログラムに従事しており、貧困に陥ったり、心の傷を負った少年たちの支援をするNGOの活動のサポートをすることが彼女の任務です。まだ業務を始めて日が浅いので、慣れるのに精いっぱいかと思いましたが、ホストファミリーや職場の人に恵まれ、精力的に過ごしています。持ち前の行動力で、多くの経験を積んで帰ってくることでしょう。

  アンティグアからパナハッチェルまで、通常は2時間半くらいで行くのですが、ちょうどこの日は、農民・先住民の大規模デモが発生し、幹線道路が封鎖されてしまいました。ドライバーさんの機転で、すぐ道を変え、なんとか、4時間かけて到着しましたが、その道たるや、大変なでこぼこ山道で、橋が崩れていて川を渡る、崖っぷちだけどガードレールなし、たまに強盗が出る、といった具合でした。この影響で、中山さんと会えたのは1時間くらいでしたが、なんとか訪ねることができて良かった、という旅でした。任地での活動が充実したものとなるよう、祈りつつ、グアテマラを後にしました。

1枚目:アティトラン湖のほとり

2枚目:紫色の花がきれいなハカランダの木

3枚目:アンティグアの街並み


 
 
 

Comments


Recent Posts

© 2023 by Name of Template. Proudly created with Wix.com

bottom of page